2014年7月31日木曜日

巖さんの故郷は遠い

なおまだ遠い巖さんの故郷

327日、静岡地裁村山裁判長により「著しく正義に反する」として、拘置の執行が停止され袴田巖さんは解放されました。
 解放後4ヶ月目の727日、巖さんの故郷浜北で、同級生の方々を交え「再審開始、無罪判決を求める集会」が開かれました。
 会場には、同級生でもある主催者の会長を含め6人の皆さんが参加されました。中でも神奈川から参加された同級生の方は、当事のアルバムを持参されました。

 327日の静岡地裁による再審開始決定は歓喜を持って迎えられました。悲惨さと残酷さが隠されたまま。
 巖さんの状況は、30年ほど以前からの状況と同様、「袴田巖はいない」、「儀式は終わった」、「全知全能の神」などと妄想に左右された状況にあります。ひで子さんの自宅での生活が始まって約1カ月が経過しますが、ひで子さんが各地の集会への招請を受け、巖さんへ参加を促すも「終わったことだ」と一人巖さんの世界に入ったままです。

 警察のデッチ上げ逮捕、長時間の拷問による取り調べ、「強制自白」、検察の証拠隠し、そして、誤判につぐ誤判が、巖さんの無実の叫びが日の目が見られないかと思われた再審開始決定が出された今も、検察の理不尽な即時抗告により「無実の死刑囚」のままなのです。
 このような残酷で悲惨な現実が横たわっていることで、巖さんの心の故郷、少年時代を過ごしたふるさと帰還はまだ遠くにあると言わざるを得ません。
 身柄が解放されたとはいえ、目に見えない司法権力の刃に脅かされている日常は、獄中に囚われたままとしか言えません。

 巖さんへのこのような残酷な仕打ちを一刻も早く取り除くため、より一層の知恵と力を結集させ、心からのくつろぎと安息の「御殿」を建てたいと思います。
(7/27 2014  浜松 寺澤)

2014年7月27日日曜日

ある日の巌さん

ある日の巖さん(7・19)
正午過ぎ
「そろそろ、ご飯ですよ」
巌さん 歩きながら左手を挙げ「いらん、いらん」。歩きをやめない
しかし、折り返して台所に差し掛かり、
巌さん 居間を指さしながら「ご飯ですか?じゃあ、食べますか」
もう一度、自室に向かって再び台所へ差し掛かり、
巌さん 「ご飯、これでいいの?」(机には、そうめん)と言って、椅子に座る
巌さん 「御身の神袴田巌、えー夕ご飯です。夕ご飯になりましたので、えー、全世界最高裁長官、御身の神袴田巌、浜松ご自宅から、夕ご飯です。えー、全世界最高裁、えー、天下人、功労者、これから、おいしいものを神が食べると、バイ菌死んでしまって、世の中、後は神の救いが行われて、そうめんが出る。以上を決定し、おいしいものを食べることに致します」
「チーズです」
巌さん  「あぁチーズか」
「もう1分でできます」
巌さん  「はい」
「そうめんとラーメン、どっちが好きですか?」
巌さん  「ラーメンの方がいいなぁ。そうめんもラーメンも、そう変わりはない。(少し笑いながら)まぁ、どっちでもいい」
「ご飯と麺、どっちがいい?」
巌さん  「えー、ご飯もいいが、麺もいい。時期の問題だな。夏場なんか、冷やしラーメンなんてもいいね。バーテンやってりゃ、いろんなことをしないといけない。じゃぁ食います」。ツルツルと食べる
「お味はいかが?」
巌さん  「もうちょっとタレがほしいなぁ」(入れてあげると)「うん」
「今日は涼しいですね」
「あ、そう。終わっちゃったんだ。価値がない」

「Mさんが作ってくれました」
巌さん  ジャガイモを取ろうとしながら「梅干しか?」
     「御身の神袴田巌、負けなしの天皇になって、ご自宅から夕食時でございます。全世界、最高裁長官、えー、天下人において、世の中の幸せ、全て分かち合って、新しい時代を生きていくことを、決定します」
「今、12時12分」
巌さん  「お昼になるの?」
「まめもやし、辛くない?」
巌さん  「おぉ、味が抜群だな」
「今度、私の家に来ない?」
巌さん  「分からんなぁ。おいしいもの。ありがとうございます。天下人が出ない、ということだね。全世界最高裁長官、天下人。天下人も消滅している」

巌さん  そうめんを平らげ「はい、ごちそうさまでした」
「お茶、熱いのと冷たいの、どっちがいい?」
巌さん  「難しいなぁ。あったかいのがいいなぁ」
「テレビやっている」
巌さん  「あー、ボクシングやっているなぁ」
「食べるのが早いですね」
巌さん  「味を味わう。味を感じるということだな。早いほうが、いいような感じがする」
「おいしくて良かったですね」
巌さん  「お昼か(少し笑いながら)。随分歩いたな」
「午後は何する?」
巌さん  「負けなしの天気が問題。負けない能力が保証される。これを大事にしないと。運動しながら大事にできるか。努力することが大事。負けないことが大事」
「Mさんが将棋やりたいってさ」
巌さん  「こっちがやりたくないんだな(少し笑いながら)。勝負だで、やりたいときと、やりたくないときがある」
「将棋はいつ習った?」
巌さん  「将棋ねー。小さきときは、書かれている本に習ったと。ハワイやそうとう
書いてある。儀式だ。儀式中心だ。大事にすることが必要。癒やすことが必要。何か強いということを、自分が能力として持っていないと。これは書かれている。勝つんだ。これが中心ですよ。書かれていて、勝てねーというのはまずいんだ。中心は勝つんだ」
「勝つことは意識している?」
巌さん  「勝つために書いているんだ。儀式というのは。勝たなきゃしょーがない。結局は、一生懸命やるか、やらないかだな」
「将棋やってあげて下さい」
巌さん  「将棋やっちゃ、損だ。儀式は終わった。やって損する」「考える中で、やりたいと思うときなら、やってもいい。そう分析することが大事。儀式。将棋をやれと思っているかどうかだな」
    
「お茶いいですか?」
巌さん  「御身の神袴田巌、負けなしの天皇において、全世界全最高裁長官、天下人において、功労者、ごきげんよう。夕食後、イースト風味パン、一つ頂戴まし。ごれで平和が保証されますので。お願いします。国がもうけるな」(白あんパンを手にする)
「お茶でいいですか?」
巌さん  「いいですよ。これよりイースト入りのパン、いただきます。もうこれ以上、何回もやる必要ない」

「今度、パン屋さん行きますか?」
巌さん  「パンを?なかなかどうも。パン買い行ってる暇ないよ(笑いながら)。買いに行っているんじゃ、忙しくてしょうがない」
「ロバのパン屋、覚えている?」
巌さん  「覚えていない」
「パンは好き?」
巌さん  「好きだ」
「散髪の後、映画館に寄った?」
巌さん  「知らないなぁ。散髪屋は終わってますよね」
「一人で行けますか?」
巌さん  「散髪屋ね。行けねーよーに書かれている。行っちゃ、いけないんだから。はい、ごちそうさま。これ(袋)、捨てなきゃしょんねーな」

午後1時過ぎ、押し入れから布団を自ら取りだす。シーツもしこうとする
「手伝いましょうか?」
巌さん  「いいですよ」
「枕は?」
巌さん  「おー、枕はこれだ」と言って、押し入れから出す
その後、再び「運動」を始める。その後、布団で横になる。(記録:佐藤)


           * 熊本のシュバイツアー寺の古川さんとけんボラ協鳥羽さんと

2014年7月4日金曜日

清水集会でのアピール



6.29清水集会での巖さんの挨拶から

 再審の価値は御身の神 袴田巌 天下人。全世界、全権力、全世界の公共企業 全社長、全世界の・・・以上の社長が列記していますが、御身の神に対する再審請求を国民が出したんです。
袴田巖は無実だ。明らかであって再審をやっているのが袴田巌じゃない。袴田巌に対し一番になったから再審をまけてもらおうということが、今言っている再審です。再審の問題において、やはり国民がみんな困ることはなくなった。銀行の利息で食えるようになった。ここで再審を認める必要はどこにもないから却下することはやぶさかではない。銀行の利息で国民が食っていける時代になった。
再審とかなんか言って、国家に対し百姓一揆をおこすことは不正なことだ。御身の神においてこれは決断することであって、天下人となった御身の神であって再審を却下する。再審にする必要はない。国民は困っていないのだ。国民は誰ひとり困っていない。以上の決定を実施いたします。
 尊敬 尊敬、天才 天才・・・・・
全公共企業において、一から十まで全部勝った。御身の神であって、後は御身の神が自由に決断すればいい。世界は何一つ困らないことでございます。
よろしくお願いします。




清水に行って自由になる

6.29清水集会を前に

「清水に行って自由になる」
620日の面会の日に)


◎ 生まれ故郷のハワイが一番いい。

○ 暖かいところが良いんですか?緑がたくさんあるところは?

◎ 夏の世界というのは一緒だ。暖かいところだな。

○ これから暑くなってきますが、海は好きですか?

◎ 海ってのは、生活は人間にとって必要なんだね。

○ 小さいころ舞阪の海で貝取ったりということを覚えていますか?

◎ そういう問題が覚えていないんだな。書いただけの事。

◎ どんどん忘れちゃったんだ。どんどん忘れちゃう。小さいころの問題消えちゃってる。

○ でも少しは思いだしてください。

◎ まあ無理だね。もう無理だね。消されちゃってるんだから。

◎ 新しく進んで、どんどん建設が進んで新しい建物が出来てちゃって、世の中変わっちゃってる。古いのがねえんでね。

○ 1日も早く退院出来ると良いと思いますが、巖さんの落ち着くところがお姉さんと一緒に生活できると良いですね。

◎ 清水に行って自由になるというプログラムがある

○ 清水で暮らした方が良いですか?

◎ 良かないだろうけどね、自由になるという道がある。清水にはね。

○ 一度行ってみたいですか

◎ 清水に行って自由になるという決めがある。それに従うほかない。

○ 清水でも巖さんの事を応援してくれる人が沢山いて、みんな喜んでいます。

                                (文責:寺澤)